マンガプレゼンター塩原!前回までのあらすじ!
「というわけで、オススメの漫画を教えて」
「あ〜〜?聞こえんなぁ〜〜」
鬼の哭く街カサンドラ!
この街でオススメ漫画を聞いて生きて帰れたものは、いない!!
友人Aは獄長シオグルの蒙古覇極道を破り、カサンドラ伝説に打ち勝つことが出来るのか!
怒涛の第2話、スタぁーーーーーートぉぅ!
オススメの漫画を教える、というのは難しい。
例えばその言葉の通りに、馬鹿正直に僕のオススメ、僕の"好きな"漫画を勧めたところで、楽しんでもらえる確率は7割がいいとこであろう。山田太郎の明訓高校時代の通算打率程度である。しかもこれが漫画初心者に対してとなれば、その数字は更にググッと下がり良くて.387(これはオリックス最終年のイチr)と言ったところか。
(注釈をつけるのも馬鹿馬鹿しいが、もちろん数字は根拠レス)
つまり.613の確率で、彼女は漫画を読むことを諦め、絶望し、今度こそ2度とそのページをめくることはなくなるであろう、ということである。
かなり大袈裟に書いたが、それ程この「最初の入り口」というのは大事なのである。
演劇も然り。
もっと詳しいジャンルであっても。自分の畑の話でさえ、そう簡単にはいかないと思う。
舞台を観たことがない友人に
「オススメの演劇、教えて」
と言われて、ノータイムで答えるというのは容易ではない。
じゃあ、僕が出てるやつを観に来てよ、となってしまうわけである。そりゃあオススメですよ。
話は逸れたが。
ヴィレヴァンにでも出向いて、この棚から好きなのを選びな!と言えば、まぁまぁの確率でヒットする、という相手ではそもそもないのだ。
30年、ほとんど漫画を読んだことのない相手に対して、レア漫画ディガーの皆さんが掘り起こした珍なる一品を提示してもしょうがない。
となるとやはり、王道か。
ジャンプ、マガジン、サンデーなどの大手少年誌や、手塚、赤塚、藤子ら巨匠の作品。誰でも知っている有名作が望ましい。
色々と候補はあったが、ここはひとつ、僕がこの世で一番大好きな漫画を勧めてみようじゃないか。
そこで最初に名前が思い浮かんだのが
SLAM DUNK
(全31巻 1990〜1996 週刊少年ジャンプ 井上雄彦)
累計発行部数2億弱を誇る、言わずと知れた大ヒットバスケ漫画。
わざわざ僕がここで説明する必要はないであろう、超×3有名漫画である。
大して漫画好きでもない僕がわざわざ全巻揃えているのだから、それはもう有名作でしょう。
本作のヒロイン、晴子さんの問い
「バスケットは…お好きですか?」
に対する答えが、まさか最終31巻で回収されるとは、当時思ってもいませんでした。
中学時代、御多分に漏れず、僕もこの漫画の虜となった。今でも家の本棚に鎮座する赤い31冊は、僕の人生のバイブルでもある。
しかし、この選択が如何に安易で甘いものであったかということを、この時の僕はまだ知らなかった……。
←to be continued